山形の寒暖差が生み出す芳醇な香りと確かな甘み。
冬の雪は山に蓄えられ春になると雪解け水が湧き水となって田畑を潤します。
山形は周囲が山に囲まれた盆地特有の気候で日中は暑く、夜は肌寒さを感じるくらい冷え込みます。
この山形の寒暖差が桃には好条件、果実の果肉をしっかり形成させ、その実に糖をぐっと蓄え増していきます。
まさに山形は果物の栽培に適した恵まれた地域なのです。
当園の生産する桃は糖度の高さと芳醇な香りが特徴です。
美味しさの秘訣は、実が一番甘い最高の状態になる樹上完熟で収穫する
こと。天気や人の都合に合わせるのではなく桃の生育を理解したうえで
熟すのが早い枝先から何日もかけ少しずつ収穫することです。
自然の力を活かし糖度と香りを最大限まで果実に転換させて桃はまさに絶品です。
太陽を浴びた部分が鮮やかな紅色に染まる美しい見た目の桃です。
熟したものは香りが良く、肉質もしっかりしていて果汁が多くジューシー。
強い甘みと種まわりのほどよい酸味、さわやかな香りがたまらない誰もが知ってる大人気の白桃です。
夏の終わりから収穫が始まる品種が多く果肉はしっかりとした肉質で鮮やかなオレンジ色です。
プリプリとした弾力のある食感、強い甘みとほどよい酸味のバランスがたまらない品種で
なんといっても口いっぱいに広がるトロピカルな香りが特徴です。
木に実らせる数が多すぎると収穫量は増えますが
小玉で色付きの良くない桃になります。
生育を見ながら3回ものふるいにかけ、木に生らせる実を厳選しています。
桃は品種やサイズによって食感と甘みが異なります。
大きければ美味しいというわけではありません。
大玉は大きいので食べごたえがありますが繊維質になりやすく水分量が多いことから甘みも薄くなる傾向にあるため当園では食感、糖度が最も丁度いい中玉栽培に力を入れています。
自家培養の納豆乳酸菌と酵母菌を定期的に散布した園地はカビや糸状菌が抑えられ土が柔らかくなり果樹が根を張りやすい環境を作り上げます。
地中にしっかりと毛細根をはりめぐらせた木は元気になり土の栄養をぐんぐん吸収しその栄養を実に転換させることで充実した桃になります。
化学肥料を一切使用せず有機肥料のみを使用し栽培しています。
ただ撒くのではなく、毎年園地ごとに土壌分析を行い土の栄養素を数値化し果樹が求めている必要な分だけを施肥しています。
人の手で味を付けるのではなく果樹自身が作り出す自然の甘みが凝縮された桃はまさに究極の一品です。
桃の木は枝先から順に熟していくため、1本の木を3回~4回に分け収穫していきます。熟したかどうか見極める方法は『桃の毛』です。
未熟なものは毛が立っていてチクチクする感触が強く果肉に白い部分が残ります。
しっかりと熟した桃は桃の毛が横に寝るため肌触りも良く収穫後そのままかぶりつける丁度良い柔らかさになります。
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充実した花芽がついた枝を残し日当たりや風通しを考えながら余分な枝を切り落とします。
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花が咲く前に実が生るつぼみを落とします。開花前につぼみの数を制限しておくことで開花後の生育スピードが変わります。充実した実を作るためにこの作業はかかせません。
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厳選した桃を安定供給できるよう毎年この時期に定植作業を行い園地を拡大しています。
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摘蕾の補助作業にあたる作業です。実を成らせる場所が込み合っていないか確認しながら花を一つ一つ落としていきます。
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小さな小玉ですが実が大きくなった時に桃同士が擦れたり、枝にぶつかる可能性がある箇所の摘果を行い整理します。
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桃が大きくなった頃、他の桃に比べ極端に小さい実や形の悪い実、病害虫の被害にあった実を落とし収穫する桃をこの作業で厳選します。
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収穫時期の早い品種から順に掛け始めます。強い日光や害虫、病気の原因となる菌を含んだ雨水の侵入を防ぐ桃を守る大切な作業です。
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桃の色付きを良くするため反射シートを張り日光を上下からあてることで色鮮やかな紅色に仕上げます。
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果実が熟しているか何度も確認し、1本1本食味を行い基準に合格しなければその日の収穫は中止です。 熟した桃は圧に弱いデリケートな果物です。収穫時の手圧による傷みを少しでも減らすため両手で抱きかかえるよう丁寧に採ります。形・傷・色付き方など1個1個目視検品しながら品質として間違いのないものを厳選し箱詰めしていきます。
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木にとって実をつけるという事は自分の体力を削ることです。
収穫後は抵抗力が弱まっているため病害虫の影響を受けやすい状態です。土壌分析を行い土の栄養素を数値化し果樹に必要な分だけを施肥します。 -
紅葉と同じく桃の木も季節の終わりを迎えます。冬に向け枝の補強や、若木の雪囲い、畑の整地など雪が降る前に終わらせなければなりません。そして翌年の春ころにはまた一年の始まり剪定の開始です。