果物は一年一作。一年の季節を肌で感じながら果樹の成長を見守り、日々農業と向き合っています。
人と果樹は似ている。人に個性があるように果樹にも同じように個性があります。
同じ品種でも畑によって大きさや味に変化があり、枝の伸び方も違う。
それぞれの木に合った生育方法を行うことで高品質の果物を生産することができると考えています。
ですが木のことだけ見て生産すればいいというではありません。
果物は生らせるまでが一苦労。そして生ってからも安心してはいけません。
2021年は山形県全域で遅霜による影響を受け、実をつける花芽が枯死してしまい
当園でも生産量が40%減という厳しい年となりました。
豊作の年もあれば不作の年もあります。それが農業です。
どんなに不作の年でも、毎年これだけは変わらないことがあります。
それはお客様からいただくお喜びの声です。
『美味しかった!ほかの果物も食べてみたい』『家族で食べたらすぐ無くなっちゃった』『普段は果物を食べない主人が珍しく食べてるのよ』『孫が大喜びで食べてるよ』時には直筆の手紙や、果物を持ちながら笑顔で笑うお子さんやご家族の写真。
肌が真っ黒に焼ける暑い日も。凍えるような吹雪の寒い日も。
一年間頑張ってきてよかったなと、そう思える全てがむくわれる瞬間です。
だからこそお客様の期待を裏切りたくない。高品質の果物を安定して生産できるようこだわり続けたい。
果物は一年一作。いい年もあれば悪い年もある。自然から学ぶことは多い。
今年はこれをやってみよう。来年はこれを試してみたい。毎年が挑戦であり勉強です。とてもやりがいのある仕事だと強く感じています。
数ある農園の中からアンスリーファームを選んでくれたお客様を絶対に喜ばせたい。やるならとことんやろう。
喜んでほしいから、こだわりたい。
まだまだこんなもんじゃない。
俺の果物は今よりもっと美味しくなる。
11月の落葉後から3月にかけて行う剪定は果樹にとって重要な作業の一つです。
毎年、適度な剪定を行わないと次第に樹形が乱れ、日当たりや風通しが悪くなり
病害虫発生の原因になります。高品質な果物を収穫するために欠かせない作業なのです。
そして木には個性があり同じ形の木は2つとありません。
元気のパラメーターや枝の生え方、木がどう伸びていきたいのか、
剪定する側がどう伸びてほしいのか、木と会話しながら実のなった姿、
葉っぱが茂った木々をイメージし様々な品種や一本一本の個性を活かした剪定を心がけています。
土を健全に保つため自家培養した納豆乳酸菌と酵母菌を年4回散布しています。
納豆乳酸菌は殺菌作用のある乳酸を生成し雑菌を抑制する働きがあります。
パンでおなじみの酵母菌は糖分を食べて二酸化炭素を放出しパンに空気が入り膨らみます。
同じように土に酵母菌を入れることにより地中の糖を食べ二酸化炭素を放出し土にたくさんの空気を入れ含ませることでフカフカな根張りしやすい土壌になります。
土が柔らかくなると根が毛細根を地中にはりめぐらせ微生物が分解した栄養を
ぐんぐん吸収し木と果実を充実させます。
化学肥料は生産者にとって都合よくとても便利ですが使用した土には虫がいません。
虫がいないということは園地の土に栄養がないことと同じです。
そして地中の生態系バランスが崩れ土は弾力性を失い、固く、活力のない土へと変わっていきます。
当園では有機肥料を主に自然の力を活かした栽培を行っています。
ですが、有機肥料だから撒けば大丈夫、そんなことはありません。
闇雲に有機肥料を撒いても安全で美味しい作物を安定的に生産することはできません。
本当に大切なことは生産者自身が植物の成長過程を理解し、必要な分だけを施肥することです。
当園では毎年土壌分析を行い土の栄養素を数値化し、一定の基準値から不足している栄養素だけを園地別に施肥しています。
人の手で作るのではなく果樹自身が育む自然本来の甘みを最大限に引き出す。
人にやさしく、果樹にやさしい栽培を常に心掛けています。
収穫前の果実は天候の影響を受けやすく雨や台風で木から落ちた物は商品になりません。
収穫量のロスを減らすため雨の前日や人が集めやすい土日に収穫を行うのが一般的です。
果物は樹上にある期間が長ければ長いほど熟度が高くなり甘くなるため必ず収穫前に食味を行い、決められた独自の品質基準をみたさない限り収穫しません。
お客様に一番美味しい状態で食べてほしいから
人の都合に合わせるのではなく、人が果物の生育に合わせ収穫すること。
この収穫時期の見極めに力をいれています。
当園では初めてのお客様に安心してご注文いただくために安心保証と品質保証の2つの保証を設けております。
「実物をみてないから購入するのがちょっと不安」
「食べてみたけど美味しくなかった」
ご安心ください。ご満足いただけなかった場合、または商品に傷みがあった場合、保証いたします。