完熟してから収穫するさくらんぼは、美味しく食べられる期間が2〜3日程度と非常に短いです。
しかもさくらんぼは乾燥や温度変化に弱いデリケートな果実のため、保存方法を誤ると3日間も持たずに傷んでしまう恐れがあります。
そこでこの記事では、さくらんぼを日持ちさせる適切な保存方法を紹介します。
1ヵ月保存可能な冷凍保存も解説するので、さくらんぼの美味しさを保ちたい方はぜひチェックしてみてくださいね。
さくらんぼの美味しさは収穫直後がピーク
収穫後に追熟しないさくらんぼは、収穫直後が美味しさのピークです。
その後は鮮度と共に美味しさも落ちていくため、購入したその日のうちに食べきるのがベストといわれています。
もしさくらんぼをすぐに食べない場合は、デリケートなさくらんぼが傷まないよう適切な保存をするのが大切です。
急激な温度変化に注意!さくらんぼを長持ちさせるには?
購入したさくらんぼが、茶色く変色してしまったことはありませんか?
さくらんぼは、急激な温度変化による乾燥と結露に非常に弱い果実です。
果肉に結露による水滴がついたまま放置すると、そこから変色してあっという間に傷んでしまいます。
さくらんぼを長持ちさせるためには、購入したときの状況によって常温・冷蔵・冷凍などの保存方法を選ぶ必要があります。
状況別の保存方法について詳しく解説しますね。
常温販売のさくらんぼは冷暗所で常温保存
店頭や常温の宅配便で配送されたさくらんぼは、冷暗所で常温保存がベスト。
美味しく食べられる目安は2〜3日程度です。
食べる際は1時間前くらいから冷蔵庫で冷やすと、さくらんぼの甘さや食感を損なわずに味わえます。
クール便で届いたさくらんぼは冷蔵保存
クール便で届いたさくらんぼは、すぐに冷蔵庫に入れましょう。
さくらんぼは5℃以下になると果肉が硬くなってしまうので、さくらんぼのプルンとした食感を保つために野菜室で保存してください。
冷蔵保存の場合も、保存の目安は2〜3日程度です。
紅秀峰や紅てまりなどの晩生種は比較的日持ちがよく、適切な方法なら2週間程度保存ができる場合もあります。
大量のさくらんぼを保存するなら冷凍保存
さくらんぼを美味しく食べられる期間内に消費できない場合は、冷凍保存も可能です。
ただしさくらんぼ特有の食感は失われてしまうので、半解凍してシャーベット状態を味わったり、ジャムやお菓子作りなどを楽しんだりしてくださいね。
水気を切るなど適切な処理ができれば、1ヵ月程度保存できるでしょう。
さくらんぼを日持ちさせる正しい保存方法
傷みやすいさくらんぼを日持ちさせるためには、正しい保存方法が重要です。
ここからは、さくらんぼを常温・冷蔵・冷凍保存する際の適切な保存方法について、それぞれ詳しく解説しますね。
【常温・冷蔵・冷凍共通】さくらんぼのヘタは取らずに保存
さくらんぼを常温・冷蔵・冷凍などで保存する場合、ヘタは取らずに保存するのが基本です。
ヘタを取ると、そこから水分が抜けて乾燥してしまい、実が硬くなったり味が悪くなったりしてしまいます。
【常温・冷蔵・冷凍共通】傷んださくらんぼは必ず避けて!
万が一パックの中に傷んださくらんぼがある場合は、必ず取り除いてください。
傷んださくらんぼはカビたり腐ったりしやすく、他の健康なさくらんぼも劣化してしまう恐れがあります。
要注意なさくらんぼの状態は、以下のとおりです。
・変色している
・表面がぐじゅぐじゅしている
・黒い部分がある
・アルコール臭やカビ臭がする
・白くふわふわしたカビが生えている など
とくにパックにぎゅうぎゅうに詰められているさくらんぼは傷みやすいため、傷みをチェックしながら大き目の容器に保存しましょう。
さくらんぼを常温保存する場合
さくらんぼを常温保存する場合は、以下の手順です。
➀傷んださくらんぼを取り除く
②さくらんぼが濡れている場合は優しく拭き取る
③大きさに余裕のある保存容器に新聞紙かペーパータオルを敷き、さくらんぼが重ならないように詰める
④新聞紙かペーパータオルで包んでフタを閉じる
⑤直射日光の当たらない風通しの良い場所で保管する
プラスチックなどの容器は結露しやすいため、新聞紙やペーパータオルなど吸水性のある資材で包んでくださいね。
資材は毎日取り替えると、より鮮度をキープできます。
さくらんぼを冷蔵保存する場合
さくらんぼを冷蔵保存する手順も、常温保存のときと同様です。
保存場所のみ、冷蔵庫の野菜室を選びましょう。
基本的に、冷蔵庫は乾燥も結露もしやすいためさくらんぼの保存には不向きです。
しかもさくらんぼは5℃以下で実が硬くなり、うま味や酸味、食感が低下してしまいます。
そのためクール便などで冷蔵保管されていた場合のみ、冷蔵庫での保存がおすすめです。
さくらんぼを冷凍保存する場合
さくらんぼを冷凍保存する場合は、以下の手順です。
➀ボウルに張った水でサッと洗う
②水気をペーパータオルなどで丁寧に拭き取る
③冷凍可能な保存袋に入れ、空気を抜いて密閉する
④冷凍庫で保存する
食べる際は3分程度常温で解凍すると、シャリシャリとしたシャーベットのような食感を楽しめます。
解凍のしすぎは、食感や見た目が悪くなるため注意しましょう。
焼き菓子などに利用する場合は解凍せずに利用してもOK。
その場合は、種やヘタを取り除いてからの冷凍もおすすめです。
暑い日は凍ったままのさくらんぼを炭酸やアイスティーに入れて飲むと、甘酸っぱい風味と可愛らしい見た目で気分も上がりますよ。
さくらんぼの大量消費ならジャムなどに加工もおすすめ
食べきれないほどのさくらんぼが手に入ったら、調理して保存するのもおすすめです。
ジャムやコンポートなどにすれば、長くさくらんぼを楽しめます。
コンポートやジャムにしたさくらんぼはパンに乗せたり、ヨーグルトやアイスに添えたりしてみずみずしく爽やかな甘さを堪能してみてくださいね。
ドライフルーツ好きなら乾燥させてドライチェリーも
さくらんぼは水分を抜けば、ドライチェリーとして保存可能です。
種を抜いた後、天日干しなら風通しのよい場所で数時間~数日間乾燥させましょう。
オーブンを利用する場合は、余熱なしで100℃で乾燥させます。
ドライフルーツになったさくらんぼは、そのまま食べてもパウンドケーキなどのお菓子作りに使用しても美味しいですよ。
簡単すぎてSNSで話題!さくらんぼのカルピス漬け
SNSで人気のさくらんぼのカルピス漬けは、種を外したさくらんぼとカルピスの原液を密閉できる袋に入れるだけの超お手軽レシピです。
白と赤のコントラストが可愛らしく、そのままシャーベットとして食べたり、水や炭酸水で割ったりといろいろな楽しみ方ができます。
デリケートなさくらんぼは洗い方にも注意
さくらんぼを食べる際、ほこりや虫、農薬などが付着していないか気になりますよね。
しかしさくらんぼは水分に非常に弱いため、洗い過ぎると旨味や栄養が抜けたり実割れしたりする恐れがあります。
デリケートなさくらんぼの洗い方は、以下の3ステップです。
➀ヘタつきのままザルに入れる
②水を張ったボールにザルごと入れる
③ザルを揺らすように洗う
洗う際は水に浸す時間を最小限にし、サッと済ませるのがポイントです。
また先述した通り、さくらんぼは水滴がついたまま放置すると果皮が変色してしまいます。
保存する際は洗わずに、食べるときに食べる分だけ洗うのが無難でしょう。
産地直送なら朝採れさくらんぼを当日配送
新鮮なさくらんぼを食べたい場合は、さくらんぼ農家さんからの産地直送を利用するのがおすすめです。
朝収穫したさくらんぼを当日配送してくれるため、ロスタイムが最低限で済みます。
もしお取り寄せを利用するなら、粒が大きくて真っ赤なさくらんぼを販売している農家さんを選んでくださいね。
まとめ
温度変化や水分に弱いさくらんぼは、保存方法や洗い方が美味しさを保つための鍵といえます。
さくらんぼを常温で購入したら常温保存、クール便で送られてきたら冷蔵保存など同じ温度をキープするのを意識し、結露や乾燥を避けるなど適切な保存をおこないましょう。
さくらんぼの魅力を最大限に味わうなら、手に入れたその日のうちに食べるのがベストです。
食べきれない場合は適切な保存方法をおこない、美味しさをキープしてくださいね。
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デリケートなさくらんぼは、収穫や選果の際に痛みがなくても時間が経つにつれて黒ずんでしまうケースが多く見られます。
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